高年齢求職者給付金
高年齢受給資格者(高年齢継続被保険者)に対する求職者給付は、高年齢求職者給付金しかありません。一般被保険者にあった基本手当、各種延長給付、傷病手当、技能習得手当、寄宿手当は高年齢受給資格者には支給されません。
高年齢求職者給付金の受給要件
以下の要件すべてを満たす高年齢継続被保険者だった者に支給されます。
- 離職による被保険者資格喪失の確認を受けたこと
- 労働の意志及び能力を有するにもかかわらず職業に就くことができない状態にあること(失業状態)
- 原則として、離職の日以前1年間に被保険者期間が通算して6ヶ月以上あること
離職の日以前1年間に疾病、負傷、事業所の休業、出産、事業主の命による外国における勤務等により引き続き30日以上賃金を受けることができなかった期間があるときは、その日数を1年に加算した期間(最大4年間)に6ヶ月以上の被保険者期間があれば要件を満たす者となります。
高年齢求職者給付金の受給期間
離職の日の翌日から1年間です。
ただし、1年間の受給期間内に、高年齢求職者給付金の支給を受けることなく再就職した後、再度失業した場合、新たに特例受給資格を取得しないときはこの期間内に公共職業安定所に出頭し、求職の申込みをした上で失業の認定を受けたときは、前の高年齢受給資格に基づく高年齢求職者給付金を受けることができます。
傷病等により引き続き30日以上職業に就くことができない場合でも、受給期間の延長は認められていませんから注意が必要です。
高年齢求職者給付金の支給額
算定基礎期間(被保険者であった期間)の区分に応じて基本手当日額の30日分または50日分の額が一括で支給されます。
- 算定基礎期間1年未満・・・・・・基本手当日額×30日
- 算定基礎期間1年以上・・・・・・基本手当日額×50日
ただし、失業の認定があった日から受給期限までの日数が30日または50日未満であるときは、認定があった日から受給期限までの日数分支給となります。
高年齢求職者給付金は失業認定日に失業の状態にあれば支給されるので、支給日の翌日に就職しても支給金を返還する必要はありません。
一般被保険者の基本手当支給に際して、自己の労働による収入があった場合、収入の額によっては基本手当が減額されることもありますが、高年齢求職者給付金に関しては、求職の申込日以後失業認定日の前日までに収入があっても減額されることはありません。