教育訓練給付
教育訓練給付は、一般被保険者または一般被保険者であった者が厚生労働大臣が指定する教育訓練を受け、これを修了したときに行われる給付です。
支給要件
次のいずれかに該当する者に受給資格があります。
- 厚生労働大臣が指定する教育訓練を開始した日(基準日という)に一般被保険者である者
- 基準日が直前の一般被保険者でなくなった日から1年以内にあるもの(つまり離職日の翌日から1年以内に教育訓練を開始した)
この1年以内に、妊娠、出産、育児、疾病、負傷などの理由で引き続き30日以上教育訓練を開始することができないときは、その日数を1年に加算することができます。(ただし、加算後の期間が4年を超えるときは4年とします)
上記いずれかの者が次のいずれにも該当しなければなりません。
- 厚生労働大臣が指定する教育訓練を受け、修了したこと
- 基準日までに支給要件期間が3年以上あること
初めて教育訓練給付を受給する場合は支給要件期間は1年でよい。
支給要件期間に通算されない期間
原則として、現に雇用されている期間だけでなく、それより前にも被保険者であった期間があればその期間も通算します。
ところが、被保険者となった日の直前の被保険者でなくなった日が被保険者となった日(再取得日)前1年以内でない場合は通算されません。(右図上)
また、教育訓練開始日前に教育訓練給付を受けたことがある場合は、前回の訓練開始日前の被保険者期間は通算されません。(右図中)
さらに、被保険者となった日が被保険者となったことの確認があった日の2年前の日より前の被保険者期間は通算されません。(右図下)
支給額
教育訓練の受講のために支払った費用の20%、その額が10万円を超えるときは10万円が支給されます。ただし、算出された金額が4,000円を超えないときは支給の対象となりません。
教育訓練給付金の対象とならない費用
- 受講するための交通費
- パソコン等の器材の費用
- 検定試験の受験料
- 支給申請時点で未納分の受講料
- 事業主等から支払われる教育訓練受講に伴う手当
- 教育訓練施設等からの還付金
パソコン等の器材の無償提供や割引、何らかの景品・商品等を受けた場合は、還付金を受けたとみなされる場合があります。
支給の手続等
原則として、教育訓練を修了した日の翌日から1ヶ月以内に、教育訓練給付金支給申請書に次の書類を添えて管轄公共職業安定所長へ提出します。
- 指定教育訓練実施者の発行する教育訓練修了証明書
- 指定教育訓練実施者の発行する教育訓練経費に関する領収書
- 本人確認および住所が確認できる官公暑の発行した書類(運転免許証、国民健康保険被保険者証、住民票の写し等)
以上の書類で支給が決定されれば、決定日から1週間以内に支給されます。もちろん口座振り込みも可能です。